『ビジュアル版  犬がいる暮らしを詠むわん句歳時記』

吉田悦花わん句で深まる愛犬との絆俳句の基本から上達のテクニック、四季それぞれの「犬の句」を集めた、愛犬ライフが10倍楽しくなる俳句入門書!!
「吉田悦花のわん句」2005年の応募作品より選ばれた優秀作が、美しいカラー写真とともに「春・夏・秋・冬」に紹介された愛蔵版!

金子兜太氏も推薦!
いちばん好きなものと親しみながら俳句をつくる。これが俳句上達の第一歩です。イヌたちも喜んでいます。


発行日: 2006年1月
定 価: 1,470円(本体価格:1,400円)送料:別途
判 型: A5判並製 128頁
ISBN4-8050-0451-7出版社:チクマ秀版社
tel.03-365-1411 fax.03-3969-4511
e-mail: murata@chikuma-shuhan.co.jp
URL: http://www.chikuma-shuhan.co.jp/books/index.html

吉田悦花(よしだ・えつか)
千葉県出身。『吉田悦花のわん句 にゃん句』主宰、月刊俳句誌『炎環』編集長・現代俳句協会会員。Webマガジン「パブリディ」で『日めくり犬の句 猫の句』、月刊「psiko」で『犬猫歳時記』を好評連載中(「犬の句」執筆)。
ノンフィクション作家(吉田悦子)として、日本犬マガジン「Shi-Ba」で『吉田悦子のニッポンの犬探訪記』、『真・ハチ公物語』を連載。『日本犬 血統と守るたたかい』(小学館)、『老犬との幸せなつきあい方』(新星出版社)、『江戸ソバリエ』(マキノ出版)など、著書多数。

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歳も押し迫った「十二月」。今年もいよいよ終りだなあ、1年もあっという間だったなあ、といった感慨と、新年を迎える気持ちが入り混じります。何かと気ぜわしい中、ふとまわりを見回すと、「仔犬のしつけ本」が山になっているのに気づきました。「仔犬」を迎えるに当たって必要に迫られ、夢中になって目を通した「しつけ本」。それが、「えっ、こんなに」と思うほど積まれています。「仔犬」のお世話に明け暮れた一年がよみがります。「十二月」は、師走(しわす)または極月(ごくげつ)ともいいます。
窓を開け放った「夏座敷」に対し、襖を入れ、障子を閉めきり、ストーブやコタツなどを置いた閉鎖的な「冬座敷」。昔は、手焙りや火鉢が置かれたりしていたのでしょうが、現代版「冬座敷」は、暖房が効いてあたたかく、家族とともに犬の姿もあります。寒さに強いとされていた犬も、室内で暮らすうち、自然と寒がりになったようで、あたたかな「冬座敷」でくつろいでいます。「犬の横切る冬座敷」は、ただそれだけのようですが、犬の爪の小刻みな乾いた音が印象的です。
「冬ざれ」という冬の季語は、荒れてさびれた様子をいいます。暖冬とはいえ、かなり冷え込む日や冷たい雨の降り続く日もあります。そんな一日、野良猫たちは、いったいどこでやり過ごしているのか。どうやら、定期的に「餌」を運ぶ人の存在が、彼らの命をつないでいるようです。「餌を待つ猫の五匹」に、作者は、冬を生き抜く厳しさ、「冬ざれ」を感じたのでしょう。荒涼とした冬の寂しさのなかにも、すでに、あたたかい春は着実に息づいています。
いよいよ日脚が短くなり、一日中曇っていたり、雪に閉ざされたりする中、「冬の日ざし」は、とても有り難く感じます。そして、あたたかくやわらかな「冬の日ざしの集まるところ」には、きっと猫の姿が……。ちょこんと坐っていたり、ごろりと寝転んでいたり。ほんとうに猫は、あたたかなところを見つけるのが上手です。「猫に聞け」という、きっぱりとした口調が心地よいですね。少しずつ「日ざし」が柔らかくなるにつれ、そろそろ春の訪れを感じます。

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