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ペットお役立ち情報 コラム「どうぶつのお医者さん」

2007.11.19 アレルギーを起こす食べ物(獣医師:M・O)

ワンちゃんのアレルギーに悩まされている飼主様も多いことかと思います。皮膚や耳、消化器症状などが出る場合が多いです。

デリケートなワンちゃんたちは、環境中のありとあらゆる物質でアレルギー反応を起こすことがあります。そのなかでも食べ物が原因となった反応を起こす子がとても多いです。

飼主様が与えているもののなかで、知らずにワンちゃんを苦しめているものがあるとしたら、お互いに不幸ですね。

牛肉、コーン、甲殻類などが良くないなど、いろいろな説がありますが、犬の食物アレルギーを引き起こす食物には、実際ドッグフードの主な原料として使われるものが多いです。アレルギーは多くのワンちゃんが持っていますが、その子その子によってアレルゲンは違ってきます。 ある調査によると、食物アレルギーが疑われる犬で検査を実施したところ、牛肉、乳製品、小麦の3種類が、全体のほぼ2/3を占めるという結果が出たそうです。他にも、疑わしい原材料として、チキン、卵、ラム肉、大豆などが認められたと報告されています。

一番確実なのは動物病院でアレルギーテストをおこなって、何に対してのアレルギーなのか調べることです。もしくは自宅でできる方法としては、除去食試験といってアレルギーと思われるものを予測し、その特定のものが含まれない食餌で1つ1つ試していくという方法もあります。

また、検査をしない場合でも食物アレルギ−による皮膚疾患および消化器疾患のワンちゃん用に特別に調整された食事療法食もあります。これらの処方食では蛋白質を加水分解しアレルギーの原因となりにくいように調整してあります。

アレルギーはとてもつらい病気です。ステロイドなどの消炎剤を用いれば一時的には改善したようにも見えますが、薬を切るとまたぶりかえすことの繰り返しです。また、薬を飲み続けることはワンちゃんの体にかかる負担も問題になってきます。
原因をつきとめて、それらを取り除いてあげることが根本的な解決方法になります。

また、ついついジャーキーなどの嗜好品や人間の食べ物を与えてしまうということも多いと思いますが、皮膚症状のでている子でそれらをやめていただくだけで改善をみることもしばしばです。ワンちゃんは与えられれば何でも食べてしまいますので、その点は飼主様のご注意が必要となってきます。

もちろんそれらで解決できない場合は、環境中のほかのアレルゲンやホルモン異常、代謝疾患なども総合的に検討する必要がありますので、かかりつけの動物病院へ御相談ください。

2007.11.19 口の中にできるガン(獣医師:M・O)

ワンちゃん猫ちゃんも高齢になるにつれ、腫瘍の発生が多くなってきます。口の中やお腹の中にできる腫瘍は外から見えない為、皮膚にできる腫瘍とくらべ発見しにくいことがあります。中高齢になったら日々の体調チェックに加え、定期的な健康診断で早期発見につとめましょう。

歯肉、口腔内粘膜、舌など口の中にできる腫瘍は腫瘍全体の5%程度で、それほど多い病気ではありませんが、発見が送れ、治療が難しくなるケースもすくなくありません。口腔内腫瘍には転移することがあまりない良性腫瘍と転移し易い悪性腫瘍(いわゆるがん)とがあります。悪性腫瘍は中高年の犬に多く、比較的メスよりもオスに多くみられます。

口腔内腫瘍の主なものは下記の4種類です

1) 歯肉腫(良性)
歯肉にできた固い腫瘤(こぶ)で犬によく見られる腫瘍です。良性なので、腫瘍を切除すればほとんどが完治します。

2) 黒色腫(別名:メラノーマ)(悪性)
歯肉や頬唇などの粘膜、舌などの口腔内粘膜に黒っぽい色のかたまりが出来てきます。静脈やリンパ管を経由して早期に転移し易く、急速に進行するため注意が必要な腫瘍です。あごの骨まで侵されることもあります。黒色腫ではよく、腫瘍組織が大きくなってくるに従い、一部が壊死(くさってくる)し自壊し出血排膿などの症状がでて、悪臭がするため異常に気付くケースもあります。

3) 扁平上皮がん(悪性)
赤みをおびた腫瘍でもろく出血しやすいのが特徴です。扁桃、歯肉、口腔内粘膜、舌、咽頭などに発生します。しこりに気付き受診したときにはリンパ節や筋肉などへの転移がみられるケースがほとんどです。

4) 線維肉腫(悪性)
歯肉に発生する固いピンク色の腫瘍で周囲の組織に急速に広がっていきます。浸潤に伴い顎の骨、頬、口腔内粘膜、唇、舌にも増大していきます。局所で深く進行しますが、リンパ節や遠い部位へ転移することは稀です。

いずれの場合も確定診断は、切除した組織を病理組織検査に出すことにより得られます。
悪性の腫瘍は進行して大きくなると、患部が自壊(崩れてくる)しよだれや出血、排膿がみられ、臭いもきつくなってきます。食餌が食べにくくなったり、呼吸がしづらくなる場合もあります。顔の形が変形することもあります。

口腔内の腫瘍は成長して周囲の組織に広がるまではほとんど症状が無く、外側からも見えない為発見が遅れがちになります。早期発見のためには日頃から口の中をよく観察しておくことが大切です。なにかできものや腫れもの、赤くなっているなどといった異常があるときはなるべく早く獣医師の診察を受けましょう。

2007.11.19 仔犬の突然死(獣医師:Y・A)

とても元気だった仔犬が急に突然死してしまうことがあります。
今回は仔犬の突然死についてのお話です。

仔犬の突然死には以下の理由が考えられます。

  • 感染症
  • 先天的異常
  • 事故

感染症
犬アデノウイルス1型の感染症である伝染性肝炎は成犬などには発熱・元気消失・食欲不振・嘔吐・下痢などの症状を引き起こしますが、仔犬が感染すると突然死してしまうことがあります。
また、パルボウイルス感染症は激しい下痢や嘔吐が特徴の腸炎型が一般的ですが、仔犬が突然死する心筋型もあります。

先天的異常
動脈管開存症、大動脈狭窄症、肺動脈狭窄症などの先天的心疾患は、あまり運動したがらなかったり、失神したり、呼吸困難になったりなどの症状がでますが、無症状で突然死することもあります。

事故
仔犬が高いところから落ちてしまったり、サークルにはさまったりしてしまうことで突然死してしまうこともあります。

感染症に対してはきちんとしたワクチン接種、先天的異常に対しては健康診断、事故に対しては仔犬の生活環境の見直しなどにより突然死を防ぐことができることもありますので、やはり仔犬をお家に迎えたら、1週間ほどたって仔犬が落ち着いた時点で動物病院に連れて行き、ワクチン接種や健康診断などと共に色々なアドバイスを受けることが重要だと思います。

2007.11.19 子猫を拾ったら(獣医師:Y・A)

初夏の今の時期、野良猫の出産ラッシュです。
通常、猫は春先や冬に発情がきて交配、妊娠し、約2ヶ月の妊娠期間をへて、出産します。
そのためこの時期に子猫がふえるわけです。
私の病院にも最近、子猫を拾ったのですが・・・と、こられる方がとても多いです。
今回はそんな拾った子猫の育て方のお話です。

子猫の成長段階において育て方は変わってきます。
拾った段階で生後どれくらいになるかは以下を目安にします。
生後0〜5日:まだへその緒がついたままです。
生後0〜14日:まだ目は開いていません。
生後14日〜:目は開いて、すこしづつ乳歯が生えそろってきます。
生後21日〜:しっかり自分で歩けます。
生後1ヶ月〜:ミルク以外の離乳食も自力で食べることができます。

哺乳期
生後3週間くらいまでは哺乳期といわれ、自力で食餌や排泄ができません。
懸命な世話をしないと、亡くなってしまうこともあります。
まず、日に4〜8回子猫用のミルクを食餌として哺乳瓶であたえます。
生まれたてのころは8回ほど、成長とともも徐々に回数をへらしていきます。
一度に与える量としては子猫のお腹が張り、哺乳を嫌がればやめてもらえば適量となります。
またうんちもおしっこも通常は母猫が舐める刺激で出てくるので、同様にティッシュやガーゼなどで、日に5,6回陰部を刺激して排泄させなければなりません。
この時期の子猫は体温も低く、体温の維持を母猫の体温に依存している状態ですから保温も必要です。
この時期の子猫を拾った場合は低体温の場合がほとんどですから、すぐに温めてください。
低体温の状態ではミルクも飲もうとしませんから、更に体温を維持できず、悪化していきます。

離乳期
生後3〜8週間を離乳期といいます。
子猫を拾われる場合はこの時期が一番多いです。
自力で食餌や排泄もできるので、ミルクや軟らかい缶詰、ドライフードをふやかして与えてください。
また、この時期の子猫を拾われて、目が開いていない子猫を拾ったといわれた方がいましたが、ウイルス性の結膜炎がひどくなり、まぶたがくっついてしまっていた、なんてこともありました。

子猫期
生後2〜12ヶ月間は子猫期となります。
ドライフードにきりかえ、トイレのしつけもしていきます。
健康な個体であれば2ヶ月目、3ヶ月目に混合のワクチン接種をして、病気に対する免疫を高めましょう。

残念ながら拾われる子猫は何かしらの病気を持っていることが多いです。
ノミ、ミミヒゼンダニ、ツメダニ、回虫、コクシジウム、細菌、真菌やさきほども記したウイルスの感染症など、さらにウイルス感染症の中でも治らない猫白血病や猫エイズなどいろいろあります。
このためお家に他の猫ちゃんがいる場合は極力隔離するようにし、子猫を触った後は良く手洗いしてください。

子猫を拾ったらまず動物病院に連れて行き、健康診断をうけましょう。
病気だけではなく、栄養状態、性別、飼育方法などいろいろアドバイスしてくれたり、また自分で飼えない場合でも相談にのってもらえるはずです。

私も今生後1週間ほどの子猫を育てているところです。
朝昼晩関係なく面倒をみており、なかなか大変ですが、すくすく育っていくのを見るのは、とても充実感があります。

2007.9.15 黄疸(獣医師:Y・A)

口の中や皮膚、目の白い部分が黄色くなって、食欲、元気がないということや、食欲や元気があってもなんだかおしっこが異常に黄色いなどの症状で病院に連れてこられる方がいます。
この体中が黄色くなってしまうことは黄疸と呼ばれます。
今回はこの黄疸についてのお話です。

黄疸は通常、胆汁の色素であるビリルビンが血液中に増えることが原因となります。
古くなった赤血球が主に肝臓で処理されることによりビリルビンは産生されます。
その後、胆嚢にたくわえられ、消化酵素である胆汁酸と共に消化管に排泄されます。
何らかの原因でこれらが正常に機能していない時に黄疸は起こり、その状態によって黄疸は3つに分類されます。

肝前性黄疸
赤血球が肝臓で処理できないほど破壊されること(溶血)によりおこります。
ウイルスなど感染や、免疫介在性溶血性貧血、タマネギなどの中毒物質が原因となります。

肝性黄疸
肝臓から胆嚢へビリルビンを送る胆管になんらかの問題があり、肝臓内に溜まってしまうことでおこります。
細菌やウイルスなどによる化膿性炎症や、免疫異常による炎症、脂肪肝、肝硬変、腫瘍などが原因となります。

肝後性黄疸
胆嚢から十二指腸へ胆汁を排泄する総胆管の異常によりおこります。
胆石や腫瘍、周辺にある膵臓や消化管の異常に併発することが原因となります。

このように黄疸は様々な原因でおこり、治療法も予後も原因によってさまざまです。
少しでも目に見える皮膚、粘膜、白目や尿が黄色いと思われるようなことがあれば食欲や元気があってもその後悪化する可能性がありますので、すぐに動物病院に連れて行ってください。

2007.9.15 犬の乗り物酔い対策(獣医師:M・O)

レジャーシーズン、ワンちゃんと一緒にお出かけする機会も増えますね。よく御相談をうけるのがワンちゃんの乗り物酔いです。酔い止めをください、と言ってこられる飼主様が多いですが、薬はあくまでも補助的な手段にしかなりません。楽しい旅行がつらいものになってしまわないように、ワンちゃんとの旅行を計画されている方は以下のポイントをご参考になさってください。

乗り物いうという現象は平たく言うと、自分は静止しているのに目にとびこんでくる風景は動いているというアンバランスから自律神経の不調をきたすということが主な原因といわれています。ただし、酔うという現象にはメンタルな部分も大きくかかわってきますので、このメンタル部分をうまく利用して酔いにくい状態をつくりだせると楽しいドライブができるようになります。

1) まず、ならしドライブ
近くの公園など、手軽にいけるところまでのドライブで車に慣れてもらいます。着いたら楽しいことがある!ということを繰り返して覚えてもらいます。そうすると車に乗ることを楽しみにしてくれるようになります。特別緊張し易い子では、ただ車の中に数分いるところや、家の駐車場でエンジンをかけるだけという段階から始めたほうがいいかもしれません。ただしその場合も後でたくさんほめてあげましょう。また、車の芳香剤やタバコの煙、急発進急ブレーキなどの荒っぽい運転などもワンちゃんが酔ってしまう原因の1つですのでワンちゃんとのドライブの際には気をつけてあげましょう。

2) 当日はワンちゃんの体調を最優先に
慣らしドライブがうまくいった場合もワンちゃんは長時間のドライブでは緊張してしまうことも多いです。窓をあけてさわやかな空気を入れ、スムーズな運転をこころがけましょう。ワンちゃんは乗車前2時間くらいから絶食とし、大きめのキャリーに入れ、安全を確保してあげましょう。数時間毎に休憩をとり、リードをつけ外を少し歩かせてあげる、木陰での休息や飲水、排尿などをさせてあげるとよいでしょう。

3) 念のために内服を用意
かかりつけの獣医師に相談してみましょう。動物病院で処方されるワンちゃんに対する酔い止めは主に抗ヒスタミン薬です。抗ヒスタミン薬は胃をおちつかせ、脳から放出されるヒスタミンの刺激によって起こる嘔吐を抑える働きがあります。他には副交感神経遮断薬などもありますが、消化管の動きをにぶらせてしまうこともありますので、制吐剤として考えた場合は有効ですが、ワンちゃんの体への負担は多少かかります。いずれの薬も効果は個体差があり、1回の投与では長時間の移動をまかないきれない場合も多くあります。
電車などで移動する場合に、鎮静薬を希望されるケースも多いのですが、これらも同じくワンちゃんの体に対する負担や、効果の個体差を考慮するとあまりおすすめはできません。
薬で眠らせておけばよい、という考え方は危険です。沈静→広義で軽い麻酔、ということで、常にリスクが伴います。薬はワンちゃんの体調をよく知っているかかりつけの獣医師とよく御相談なさって処方してもらうようにしてください。

4) 一緒の旅行が難しい場合は
くれぐれもワンちゃんの体調を最優先にして、絶対に無理はなさらないようにしてください。元気な子でも負担がかかる場合も多いですので、ましてや慢性病のある子や、若齢、高齢犬など懸念事項がある場合は、無理をなさらず、かかりつけの動物病院で預かってもらうということも一考です。
もちろん元気な子であれば、民間のペットホテルなどもご利用いただけます。

以上がポイントになりますが、楽しい旅行でいい想い出作りができるように、対策、準備をしっかりとしてあげましょう。

2007.9.15 ワンちゃんの生活習慣病(獣医師:M・O)

今日では飼育環境・栄養素やバランスがよくなり、医療の進歩、予防などによる寄生虫の減少によって平均寿命が延びています。それとと共に食事の与え方のミスによる栄養のかたより、また飼育状況によっては運動不足、肥満などが起こり、人間同様に生活習慣病が増えています。

生活習慣病と聞いてドキッとされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
このような病気は不思議と飼主様と同じまたは似たような病気になる子が多いことも気になっています。つまり、ワンちゃんの生活はそのほとんどを飼主様に依存しているため、日々の生活のちょっとした悪影響が積み重なり、似たような病気を招いてしまっていることが懸念されるということです。

糖尿病、がん、アレルギー、肝疾患、腎疾患、心臓病など、いろいろな病気があります。遺伝要因が大きく影響している場合も多いですが、日々の生活で予防できたり、発生リスクを抑えることができるものはたくさんあります。

医食同源とは名言ですが、実にその多くが食餌を改善することにより防げるものです。
具体的には、脂っぽいもの、味の濃いもの、添加物の多い粗悪な食品などがその悪さをするものの代表選手です。人間の食べ物をついつい与えてしまったり、おやつなどをあげていると本来の食餌をきちんと食べてくれなくなったりします。偏った食事やカロリーの過剰摂取は万病の元です。

早期発見、早期治療はとても大切です。飼主様の普段からの健康チェックがとても大切です 。元気は?、熱は?、便の量・状態は?、尿の回数・量・異臭は?、痛がるところは?、触ってみてしこりは?、鼻・耳・目・歯は?、体重は?、見た感じは?、などの、毎日の簡単なチェックで健康管理が出来ます。また、症状が初期には判りにくい病気でも定期的な健康チェックによって、大事にいたらずにすむケースもたくさんあります。動物病院で定期的に健康診断を受けさせてあげましょう。フィラリア予防や年に1度の混合ワクチンの際に一緒に血液検査、X線、尿・便の検査、超音波、心電図、などの検査をお受けになるとよいでしょう。

可能であれば、生活習慣病の予防対策は、子犬を我が家に迎えたときから始めてあげるのが一番です。仔犬の時期をどう過ごさせるかがある意味生活習慣病から愛犬を遠ざける第一歩です。

きちんとしたしつけは病気予防に大変役立ちます。リードのひっぱりグセのあるワンちゃんは気管を圧迫したりなどから呼吸器、また循環器、関節に負担がかかってしまうことが考えられます。飛びつきグセやベッドに上がる習慣があるワンちゃんは衝撃でヘルニアなどを発症してしまうこともあります。分離不安症”のワンちゃんは将来、心臓や呼吸器を患ったときに、発作の引き金になってしまうことも懸念されます。また、ワンちゃんの住空間を見直すことも病気の予防になります。例えば、フローリングの床は滑りやすく、犬の関節を痛める可能性が高いので、すべりにくい素材の床にしてあげましょう。階段の上り下りもあまり自由にさせないように工夫しましょう。運動不足や肥満予防のためにお散歩に定期的に連れ出してあげましょう。そして適度に体を動かして、ワンちゃんとたくさん“遊んで”あげましょう。遊びを通してワンちゃんのストレスも解消できます。

正しい食事管理と生活習慣でワンちゃんに元気で長生きしてもらえるように、この機会に暮らしの見直しをされてみてはいかがでしょうか。

2007.9.15 ワンちゃんのアレルギー(獣医師:M・O)

今ワンちゃんで増えてきている病気の1つにアレルギー性皮膚炎があります。
お腹やうちまた、わきの下、肢の裏、目のまわりなどに症状が出易く、強い痒みをともない、患部は赤くまたは慢性化したものでは黒っぽくなっていることもあります。ワンちゃんは絶えずどこかを掻き続け、それを見ている飼主様も精神的にまいってしまうということも少なくありません。

1歳から3歳くらいまでの若齢期で初発症状をみることが多く、遺伝的な要素も多分に関与しています。なりやすい犬種はレトリーバー系、シーズー、柴犬、ウェスティなどです。

アレルギーはある特定のもの1つを原因とするのではなく、生活環境中に存在するありとあらゆる物質および摂取する食物などが相乗的に関与して、ある一定の閾値を越えると症状として発現します。具体的には、草や樹木およびそれらの花粉、カビ、チリダニ、コナダニ、食物、接触する線維、外部寄生虫などが原因となっていることが多いです。

近年屋内飼育が増加していますが、それに伴い屋内環境中のアレルゲン(アレルギーの原因となる物質をこうよびます)によるアレルギー性皮膚炎が増加しています。気密性の高い住居で冬でも快適な室温が保たれれば、チリダニやコナダニなどのハウスダストマイトへの接触が増え、アレルギーを発症しやすくなります。 しかしながら屋内外の環境中に蔓延するアレルゲンをすべて除去することは不可能に近いです。花粉などがアレルゲンのワンちゃんはなるべく外出を控える、またハウスダストマイトなど屋内のアレルゲンを避ける必要のあるワンちゃんでは、こまめな清掃や日干し、空気清浄機など屋内環境をできるだけ清潔に保つことが効果的です。

また、今日ではワンちゃんのアレルギー検査も数箇所の検査機関で行っており、かなりのアレルゲンとなる物質をつきとめることが可能となっています。原因がわかったら、それらを取り除くことで症状が改善されます。

治療のポイントは症状の緩和とアレルゲンの除去です。アレルギー性皮膚炎は完治することは残念ながら少ないです。少しでも症状を抑え、かゆみなどの苦痛を減らしながら少しでもいい状態を長く維持するための努力・工夫がほぼ生涯にわたって必要となります。

その子その子にあった対応が必要となるのがアレルギーです。検査や治療、生活などに関してよくかかりつけの獣医師と御相談なさってください。

2007.9.15 仔犬が吐いたら(獣医師:M・O)

新しく仔犬を迎えたオーナーさんがすぐに気付く異常はやはり下痢をしたり、吐いてしまったりすることではないでしょうか。
今回は仔犬が吐いてしまうことについてお話します。

食べたものを口から吐くことは吐出と嘔吐の二つに分けられます。
・吐出:食べたものを胃までいく間に吐いてしまうこと
・嘔吐:食べたものを胃や十二指腸から吐いてしまうこと。

吐出
通常、吐出は受動的なものなので、前振りもなくいきなりおこりますが、嘔吐は腹部に力をいれておこすため、くるしそうに力んでからおこります。
また吐出は胃まで達していないために、吐いたものはまったく消化されていませんし、それを食べようとすることもしばしばあります。
吐出は仔犬が離乳期である母犬などでは生理的なものとしておこりますが、仔犬が頻繁におこす場合は巨大食道症や、食道裂孔ヘルニア,食道狭窄,右大動脈遺残などが疑われます。

嘔吐
嘔吐は胃腸炎など消化器の異常で起こることがほとんどです。
仔犬の場合はウイルスや細菌の感染による急性胃腸炎や、胃の幽門の狭窄、異物誤食などが原因であることが多いですが、食べすぎが原因で嘔吐することもよくあります。
また消化器だけでなく、門脈シャントなどの肝臓の先天的な異常や内分泌、神経的な異常でも嘔吐することがあります。

吐出の場合はフードを軟らかくしたり、少し高いところへ置いたりすることで改善することがあります。
また嘔吐した場合、成犬であれば絶食絶水などで改善することもありますが、仔犬の場合はひどい脱水状態になったり、栄養状態が悪くなると低血糖を起こすこともあるので、何度も嘔吐したり、元気がなくなったりするようであれば早めに動物病院に連れて行ってください。
その際に吐いたものを持っていったり、吐いた時間や回数を覚えてもらっておくと診察の役に立ちます。

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